【会社改革の仕事術 R4 vol.7】定例会での「気づき」で、変化対応!
毎週の定例会で、「気づき」は生まれているか?
定例会がちょっと惰性になってきた。今は「構造変革」という重要期なのに、会社をちゃんと転換しないとヤバい!少し前から、新たな工夫を始めている。
各部門との「経営会」のことで、毎週、各リーダーと少人数で話し合っている。全部で15部門。
どの会も①「現状KPI」の報告 ②「解決策の議論」の流れだが、問題は、①報告に時間を取られ②議論が不十分、となってしまうこと。これでは、僕もリーダー層も「気づき」が足りない!
気づきをどう生み出すか、参考になりそうなのは下の3点。(当然分っている、かもしれないが)
1. 反芻呼び起こし (原因仮説きっかけ)
2. 覚悟の共有 (目標の再設定)
3. 足元すっ飛ばし (抜本の長期対策)
深層の根本原因には、会の後、一人じっくり反芻で到達
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不調の根本追究には、原因のさらに下の原因を探れ、なぜを5回繰り返せ、といわれる。例えば、相次ぐ施策不発の根本は、僕も含めリーダーの決断力不足だったり、担当者の相性不全だったり、人・組織のことが多い。日頃察知しているならともかく、短い時間ではそこまで到達しがたい。
根源に至るコツは、会で少なくとも「仮の原因を一旦出しておく」こと。すると会の後、それを拠り所に各人が(危機感があれば)脳内で反芻し、掘り下げてくれる。
ヒトの脳みそには、危機に対しパパッと対策をだす「すばやい回路」と、起きた理由をじっくり考える「反芻回路」があって、同時には動かないらしい。「気づき」には掘り下げの別時間が必要なのだ。僕の経験では仮説があった方が反芻は上手くいく。気づきを得たら整理して、翌週の会で切り出そう。定例会の意味はそこにある。
目標の仕切り直しで、優先順位の共有=覚悟の共有
二つ目は、「目標値の再設定」と、それに伴う優先順位、覚悟の共有。
現状が目標を大きく下回っているとき、一定期間頑張っても近づけないなら仕切り直しが必要だ。目標値を見直そう。乖離を放置=はなから達成する気がない、ということ。逃げるチームは結果を出せない。
目標を再設定するときは優先順位が肝心だ。何を犠牲にし、何処は譲らないか。これを話し合い共有することで、「チームに覚悟」が生まれる。
不思議なもので、目標がイケそうだったり覚悟ができると、発想が沸く。現実を良い方に変えていける。そんなチームを多数見てきた。ギリギリの値に再設定しよう。
あえて足元放置もあり。抜本的な長期課題に注力
三つ目。足元の工夫ではどうにもならない、という事は多い。軌道修正で起こせる変化は限られている。行き詰ったら、あえて「足元策をすっ飛ばす」のもありだ。
土砂降りでないなら足元は現場に任せ、リーダーは長期課題に注力する。視野が広がり、見えなかった気づきが現れる。抜本対策も取りやすい。プロデューサーには視野の広さが不可欠だ。
世の中はどんどん変わる。対応しないと生き残れない。月に数個は「気づき」を得て、図太くいこう!