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「どこまで行く?」
「うーん……海まで」
「キミコは俺をクビにしたいの?」
「ジョーダンだってばぁ。次の地下鉄の駅で降ろしてよ」
「最近、ずっと会えなかったから久々のデートだなぁ」
「これ、デートのつもり?」
「……せっかく会えたのにまたけんか、か?」
「ゴメン、ちょっと言ってみただけ。マナブってすぐ怒る」
「余裕ないよ、今は……やっと就職したばっかしだし」
「悪気ないんだってばぁ。何かさ、つい軽いこと言っちゃうんだよね、私」
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「キミコのせいじゃないよ。俺、ひがみっぽくなってるからさこの頃」
「マナブ……」
「新卒1年でリストラになるバカヤローだからさ」
「もうやめてよ。今日は初出勤なんだし。めでたい日じゃん」
「まあな」
「その制服、似合ってるよ」
「そっかぁ?」
「うん、惚れ直しちゃう」
「ばーか……おせーじ言っても何もでないぞ」
「何もいらないよ。マナブさえいれば」
「……そーゆーことは勤務時間外に言ってほしーんだけど」
「照れてる?」
「んなこたぁない」
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「あっ照れてる照れてる」
「お客さん、着きましたよ」
「もう? おいくらですか?」
「料金はいらないよ」
「えっ?……」
「お前から金もらえるかよ」
「だけど……」
「キミコを一番最初に乗せたいって決めてたんだ。絶対」
「……ありがとう、運転手さん」
作 三好 美和
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